銀河劇場でみた 7ORDER という秩序
※ネタバレ含
今、天王洲銀河劇場で公演されている舞台は「7ORDER」
7ORDERとは、ある7人だけで作られた舞台だ。安井謙太郎、真田佑馬、森田美勇人、萩谷慧悟、諸星翔希、阿部顕嵐、長妻怜央
2018.11.30、ジャニーズ事務所で約20年ぶりに公式に退所報告を残して去った7人組ジャニーズJr.ユニット・Love-tuneだ。
約20年ぶりにジャニーズJr.東京ドーム公演への計画が練られている裏でもう別の伝説は始まっていたのかもしれない。
そんな全員でジャニーズを去った異例中の異例の7人が名前を変え、場所を変え新たに7ORDERとなった。
その7ORDERが、初めての舞台を行うことになった。内容をざっくりいうと、AZ法(遺伝子により優劣を決められておりその最低ランクであるZランクは娯楽を楽しむことが禁じられている)のZランクの7人が集まり本来禁じられている音楽を使い革命を起こす、というものである。
1.2年前のジャニーズJr.を見ていたひとにはLove-tuneに何かが起こっていることは明らかだったと思うが、今回の話で核心に迫ることはもちろんない。
だけど、その時どんな空気を吸ってどんな暗闇にいたのか、どうして全員で退所したのか、なぜこの7人でなければならなかったのか、はよくわかる舞台だった。
そして7ORDERらしくない、ちょっと脆い部分も切り取られていた。
それぞれが自分の特技を断固「趣味」と言って、仲間になることを躊躇うシーンもあった。
ある人は6人みんな特技があって、最強じゃんと思った、でも俺には何もない、と言った。
ある人は苦しくて真っ暗で光が見えなかったと言った。
ある人はただ踊っている時だけは全てを忘れられたと言った。
ある人は痛みも悲しみも何も感じない、感情を失っていたと言った。
こんな言葉で言うのは浅はかだとは思う。でも、とても胸が苦しかった。
だってあんなにキラキラしていたアイドルの口からそんな直接的な言葉でこんな生々しい言葉を聞くことはあまりなかったから。そして、何より私はLove-tuneにとても強いイメージを抱いていた。
やりたいことを、やる。そのために周りの声も突っぱねられるひとたちだ、という側面がわたしには強く感じられていた。
だからこそ、こうやって他担のわたしにとっては、ひとりひとりの不安や葛藤もちゃんと描かれていたことは大きな意味があった。
私が側からみていたLove-tuneの強さは、周りから刺さる矢を鉄の鎧で突っぱねる強さではなくて、刺さる矢を抜きながらまた歩き始めることのできる強さなんじゃないか、そんな印象に変わった。
多分、痛みながらも歩みを止めることができない人たちなんじゃないか
みんなが戦に疲れてぐっすり寝ている間にも次の作戦を考えてしまう人たちで、たとえ這いつくばってでも進んでしまうひとたちなんじゃないかな
そして、
彼らが辛かったと同時に、ファンも心を削りながら大好きな人をただただ待ち続けていたんだな、ってファンの方々に想いを馳せた。
当たり前なんかじゃない、7人が舞台に立っていることも、待ってくれている真っ直ぐなファンがこんなにもいることも。
以前ブログに書いたことがあるけれど、私はLove-tuneのファンのファンみたいなところがあるから
今回も劇場で目をキラキラさせてブロマイドやポスターを眺めるファンの人たちを見て、やっぱりこの7人のファンは本当に真っ直ぐで素敵だと思った。
そして、そんなファンをここに連れてこられた7人のアイドル(今はこの表現が合っているのかは分からないけれど)としての技量は言葉にできないほど別格だと思った。
劇中も拍手に真っ直ぐで強い熱を感じた。
ただ好きな人のダンスに、歌に、演技に、言葉に、声に、姿に、全てに心の底から涙交じりの感謝を送っている、そんな風に感じられた。
警察に囲まれ、叫ぶ先は国ではない。AZ法を作りZから娯楽を奪った法務大臣なのだ。首相ではない、あくまで法務大臣なのだ。
そして、あるベーシストがリーダーに言う。残念ながら、おれらの武器は「これ」なんだよ、と。
これ、と楽器を指して。
そうだ、きっとそれが全てだと思った。
別に血を見て興奮したいわけではなくて、ただ自分たちの夢にまっすぐ歩めるための道を掻き分けただけ。
絆とか仲間とかそんな綺麗事だけじゃない、だけど、求めることはとてもシンプル、彼ららしい切り口だと思った。
やりたいことを、やりたい。
そして、この7人は物事の本質を捉えられるひとたちで、決して銃口の先を間違えない。
しかも絶対に引き金を引くことはない。
彼らはあくまでしたたかだけど、目の奥はギラギラと燃えているから油断した隙にあっという間に天下さえ取ってしまう気がした。
本気で革命を起こす気なんだと思った。いやもうやっぱり断言できてしまう、2018.11.30には全て始まっていたんだと。
安井謙太郎をリーダーとし一人一人が手を組んだ。そして安井謙太郎が1人で背負いこもうとした時、引き戻して全員で勝負に出た。
それも泥くさい戦い方なのに何故かキラキラと輝いていた。
彼らにどこか同情しているところがあったけど、そんなの無用だった。というか、彼らに失礼だった。
萩谷くんが言ってた、自分のせいじゃないって逃げ道はあちら、と。
長妻くんも、待っていたってきりがない、と。
やりたいことをやるために、ただフィールドを変えた。自分たちで世界を選んだ。
順番待ちとかほとぼり冷めるまでとか、そんな時間はないんだよね、7人には。
きっと7人の目指す夢は、誰かと同じスピードじゃ追いつけないからだよね?きっと
あとこの映像を自分たちで作ったなんて信じられない。おいおい、バンド演奏もできて、歌も上手くて、ダンスも踊れる、顔もいい、演技も上手なだけじゃなかったの?映像まで作れちゃうんだ…もう何ができないの?
この7人にできないことなくない?普通に
しかも一番怖いのはさ、
さなあらイベント、インスタ、ツイッター、アメブロ、YouTube生配信、メンバー4人それぞれ個人での舞台出演、iTunes配信、渋谷秋葉原ビジョン広告、駅の巨大広告、冠レギュラー番組、主演舞台、豊洲PIT2days、海外イベント、ファッションブランドと雑誌とのコラボ、これ全部さ、1年未満に7ORDERがしてきた仕事なんだよ(思い出せる範囲で書いたから抜けがあると思うけど)
環境とか自分で掴み取るものだよね、としか言いようがない。この仕事量、規模。
私は彼らを末恐ろしいと言ったことがある、ジャニーズを辞めてもまだその気持ちは一切変わってない。
こんなとんでもないことを出来る7人とこの仕事を任せてもらえる信頼と7人に関わっているスタッフ、まじでやべえな
7ORDER、いやLove-tuneがキーワードとして残した10年後とやらは、まじでどうなってんの?日本中に7ORDERって飛び交う時代が本気で来るぞ、これ
7ORDER=それぞれの秩序 で生きていく
私は他担だけど、純粋に7ORDERのパフォーマンスと歩み方が好きなのでそのみんなの秩序をこれからも見せてください。
ゲネプロ映像
千秋楽(9/8)生配信、そしてこの時間に見れなくてもディレイ配信あるらしいので興味のある方は下のリンクから